内部統制の基本的要素について簡単に教えて下さい。

内部統制の基本的要素は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング(監視活動)及びIT(情報技術)への対応があります。

統制環境とは、他の基本的要素の基礎の事であり、組織の気風の決定や組織内の全てのものに統制に対する意識に影響を与えるものです。
具体的には、誠実性及び倫理観、経営者の意向及び姿勢、経営方針及び経営戦略等が挙げられます。

リスクの評価と対応とは、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価を行い、その適切な対応をおこなう一連のプロセスの事です。

統制活動とは、経営者の命令や指示が適切に実行される事を確保するために定める方針や手続きの事です。
具体的には、権限及び職責の付与や職務分掌の方針や手続き等です。

情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保する事です。
一般に、情報の識別、把握、処理及び伝達は、人的及び機械化された情報システムを通して行われます。

モニタリング(監視活動)とは、内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセスの事です。
そして、業務に組み込まれて行われる日常的モニタリングと業務から独立した視点から行われる独立的評価があります。

IT(情報技術)への対応とは、組織目標を達成するため、適切な方針及び手続きを定め、業務実施において、組織内外のITに対して適切に対応する事です。
ITへの対応は、IT環境への対応とITの利用及び統制から成り立っています。