資本金の金額はどのように決めれば良いのでしょうか?

資本金とは株式会社を設立する際、株主が出資する金額の全部もしくは一部の事を言います。
会社を設立するにあたり、「資本金はいくらが良いでしょうか?」という質問を受ける事がありますが、一概にいくらと答えることは難しいです。
何故ならば、資本金は準備資金や営業資金として利用しますが、その金額は業種や規模によって異なるためです。
尚、準備資金とは事業開始前に要する家賃や給料等、営業資金は売掛金の回収時期と買掛金の支払時期のずれから生じる余裕資金等の事を言います。

このように、資本金の金額は設立する株式会社の性格によって左右されますが、消費税法の特典を利用する場合、1,000万円未満にした方が良いです。
これはどういう事かと言いますと、会社を設立した場合、1期目2期目に関しては、原則消費税を納付しなくても良いということになっています。
その理由は、消費税法上、納税義務者になる要件は2期前の課税売上高が1,000万円以上という条件があるのですが、その2期前の課税売上高が存在しないためです。
ただし、資本金を1,000万円以上にしてしまいますと、この特典が利用できなくなってしまいます。
何となく、1,000万円という金額はキリが良いので設定してしまいがちですが、設立1期目2期目の消費税免除だけを考えますと、1,000万円未満に設定した方が良いということになります。